【メディアの広告審査】担当者必見!悪質広告を除外し、品質を維持するためには

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メディアの広告審査の現状

インターネット市場の成長と共に、多種多様なウェブ広告のクリエイティブが世に出てきており、ウェブ広告の件数自体が爆発的に増加しています。
以前はウェブ広告を出稿するクライアントは、一定以上の規模感であったり、ウェブ広告の知識が豊富であったりと、広告主が限られていましたが、今はその広告主の規模や国内外に関係なく、容易に広告が配信できる時代となりました。

メディア担当者は自社の運営するサイトにおいて、悪質広告などブランド毀損につながるような広告が出ていないか、日々目を光らせています。
純広告やアドネットワークの配信がメインであった頃は、配信対象となるクリエイティブを事前にチェックすることができ、ホワイトリスト運用をするメディアが多かったかと思いますが、プログラマティック広告がメインとなった今では、RTB(リアルタイムビディング)による取引のため、事前にクリエイティブを確認することができません。
ブラックリストやカテゴリブロックを駆使してメディアの品質向上に尽力していますが、ブロックしてもドメインを変えて同じようなクリエイティブが作られたり、いたちごっこの状況が続いています。

メディアの広告審査の必要性

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悪質広告が自社のメディアに掲載されてしまうと、ブランド棄損によるユーザー離れが起きるだけでなく、薬機法等によりメディア自身の広告掲載責任も問われるリスクがあります。

<悪質広告の一例>

  • 法令違反の広告
    • 薬機法
    • 景表法
    • 著作権
    • 肖像権
    • 詐欺広告
  • 不快な広告
    • 患部や身体の一部を極端に強調した画像
    • 性的な表現
  • 不正広告
    • マルウェア広告
    • 強制リダイレクト広告

このような悪質広告の掲載を阻止する為には、メディア側で明確な広告掲載基準(ポリシー)を持ち、日々クリエイティブやランディングページの審査を行い品質を維持することが非常に重要となります。

メディアが対応する審査方法

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それでは、メディアは実際にどのように審査を行っているのでしょうか。
いくつか代表的な審査方法をご紹介します。

1.ドメインブロック(ブラックリスト)

消費者庁等が公開するリストや、問い合わせ、関係者が発見した広告をドメイン単位でブロックする方法です。
ブロックリストの蓄積により効果が高まる為、リスト管理が重要となります。ただし、全配信事業者に対して同じブロックをかける必要があり、管理が煩雑になりやすいというデメリットがあります。

2.カテゴリブロック

あらかじめ悪質広告が多いカテゴリをブロックする方法です。
事業者によってカテゴリが異なるため、事業者ごとにカテゴリ精査が必要となります。カテゴリブロックは悪質広告を減らす有効な手段ですが、良質な広告も同時にブロックしてしまう為、収益性が低下してしまうというデメリットがあり、収益性との両立が難しい手法となります。

3.審査ツールを使った目視審査

Googleアドマネージャーの審査チェック機能「レビューセンター」等、各事業者が用意する審査ツールを使う方法です。
複数事業者を横断で審査するツールもあります。
広告バリエーションが1日数千~数万件に及ぶ為、全件審査するには専任者が最低2人は必要となり人的稼働がかかります。また、ブロックの判断がブレないよう審査基準を定め、基準通りに審査するノウハウが必要です。

4.自動ブロックツール

マルウェア広告や強制リダイレクト広告等あきらかにユーザーに害のある不正広告をリアルタイムでブロックできるツールを使う方法です。
不正広告はドメインブロックやカテゴリブロック、目視審査ではブロックできない広告も多い為、ブロックツールが威力を発揮しますが、ツール利用料としてコストがかかります。

一般的なメディアの広告審査基準

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実際に目視で行う審査においては、メディアが明確かつ詳細な審査基準を持ち、ノウハウのある審査担当者が複数で行ってもブレなく審査できることが重要であるとお伝えしてきました。
詳細な審査基準は公開されていないケースがほとんどですが、ここでは一般的な審査基準をご紹介します。
審査基準はメディアによってそれぞれ異なりますので、ここではあくまで代表的なものとなります。

  • 公序良俗に反する表現
    • 犯罪行為を肯定し、誘発する恐れのある表現
    • ユーザーに不快感を与える可能性を含んだ、醜悪・残酷な表現
    • 露骨な性表現
  • 名誉棄損・誹謗中傷
    • 他者の名誉・プライバシーの侵害、誹謗中傷、営業妨害をする表現
  • 著作権・肖像権
    • 他者の商標権、著作権、肖像権など権利を侵害する表現
  • 薬機法
    • 医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器、特定保健用食品など、薬事法により規定された製品以外で効能・効果を謳った表現
  • 景品表示法
    • 商品・サービスの内容を偽る表現
    • 他の商品・サービスよりも著しく優れていると誤認させる表現
  • 風俗営業法
    • 風俗営業法に規定されるサービス
  • 特定商法取引法
    • 無限連鎖講・マルチ商法・内職商法(在宅ワーク)・モニター商法など、特定商取引法に抵触する内容
  • 偽造品
    • 偽造品を販売するサイト

メディアの広告審査における課題

このように、広告審査はメディアを運営するうえで必須といえる対応ではありますが、最適な対応を行うには、人的稼働とノウハウが必要になります。悪質広告が増加傾向となっている昨今、頭を抱えているメディア担当者も多いのではないでしょうか。最適な審査対応を実施することで、収益性も担保し、ブランド価値を高めていくことは、メディア担当者にとって大きな課題となっています。

著者(writer)
Manegica 事務局

「goo」や「dmenu」をはじめとしたメディアに対して、マネタイズ運用の支援を実施しています。長年のメディア運営によって培ったノウハウや、自社で開発したソリューションを活用し、メディア収益の最大化を実現します。

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